第106章 公私混同、いずれ倒産する

「俺と結婚してほしい」石野星紀が遠慮なく切り出した。

言い終えるより早く、有岡里穂はぷっと吹き出す。

「寝言は寝て言って」

「そんなに急いで断るなよ、有岡里穂。今のダーレイは、かなり危ない状況だ。このタイミングで石野グループが騒ぎを大きくしたら――お前の力でダーレイを救えるのか?」

ソファに深くもたれ、嘲るように言い放つ。見下しと軽蔑が、声の端々に滲んでいた。

ダーレイは窮地に立たされている。石野グループの件を収めるには――自分と結婚するしかない。そう言いたいのだ。

「里穂。俺が今この条件を出したのは、ただ関係を修正したいだけだ。安菜から聞いたぞ。今、お前は家と揉めてるんだろ。な...

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